涼しかったり、暑かったり、湿度が高かったり・・・
いつの間にか梅雨入りしていたらしいのですが、うちの方はあんまり雨降っていない気が・・・
そんな中、ロードレース出る予定ができたので、対策に100kmのロングライドをしてきました。
補給がどれくらい準備が必要かや補給タイミングのテスト。
単独なので、テストの結果はウェザーコンディションと漕ぎ方で全て決まるwww
集団やドラフティングに付くもっと楽かなという仮定。
で、過去のライドからの消費量を算出し出発。FTPの設定はほとんど変わっていないと仮定していますが、FTPに対するパーセンテージを表示して、100%を超えない領域で行きます。
何故かという説明は次の通り。
あ、詳しく知りたいという方は以下の書籍を参考に。
FTPは、無気メインになる閾値(ランニングでいうOBLA)なので、これを超えると乳酸が急激に産生されます。
一生懸命に漕いで、あるいは意図せずFTPを超えることが頻繁、あるいは長い時間(わずか20秒程度でも)あると、一気に脚が重くなるのは無気的エネルギー供給がメインに導入される領域に踏み込むからです。
実際には、もっと下のLTから無気は導入されますが、OBLAまでは有気がメインなだけで、少しずつ糖は消費されていきます。
そのLTと呼ばれる閾値は、研究にも依りますが、OBLAの70~75%と言われています。
※自転車で言うLTとは、FTPつまりOBLAの事を指しています。生理学的にはLTはAT(換気性作業閾値)とほぼ同値、OBLAは血中乳酸値4mmolの値とされていますので、混同しないように。
ランでは閾値(ジャック・ダニエルの言うゾーン4:Tゾーン。おでこと鼻筋のことではない)、バイクではスイートスポットと呼ばれる強度はOBLA(FTP)のチョイ下あたりを指しています。
FTP測定でわかると思いますが、限界稼働は1時間程度(実際は20分でも鬼キツ)なので、100kmも走るとなると、どうやっても持ちません。(100kphで走れれば別。)。
逆に、その下のイージーペースやマラソンペース(ゾーン2~3に該当)やエンデュランスやテンポ(L2~L3)のゾーンであれば、理論上、無補給で2時間程度行ける計算になります。
今回は自転車なので、L3ゾーン(76~90%FTP)での稼働時間を長く取ります。
重めのギアで低回転で回す方が楽なコウタは軽快に走っていきますが、30分もしない内にチョイ疲労感。
弱いなと思いながら早めの補給。しかし、その後も100%FTPのペースを守っているのに枯渇感が早い。
なぜだ!?
重いギアがやっぱだめなのかと思って、軽くして回すも、ケイデンスが持たないし、心拍が上がり、主観的にきついし、実際に消費も大きい。
一般的に、ロードのペダリング技術として、軽いギアでハイケイデンス等と言われています。初心者は90rpm~を常に回せてスタート的な。
理由は、「脚の疲労(乳酸性疲労)よりも、呼吸(心拍数)の方が早く回復するから。」
と言われています。
しかし、コウタは早く回しても呼吸は回復するどころかむしろ上がるので、逆になっています。
ケイデンスを落とすと心拍数も少し低くなり、回復します。
なぜだ!?
走りながら色々と考えた結果、行きついた答えが次の通り。
「重いギアは、漕ぎ感があるから、容易にFTPを超えやすい。」
どういうことかというと、重いギアはケイデンスが上がりにくいため、どうしても踏む漕ぎになります。例えば信号スタート等では、前に置いて行かれまい、あるいは勢いよくダッシュのイメージでスタートしてしまうと、オーバートルクによって、パワーが上がりやすくなります。
しかし、その実、ケイデンス感(回り感)が景色や加速感覚と合っておらず、気持ちよくないため、より強く踏んで速く加速しようと無意識にしてしまいます。
結果、容易にFTPを超えてしまい、脚が削られるわけです。(多分、NPは高く出る)
コウタは信号発進でFTP130~150%等と表示されていたのに気づきました。これはもはや無酸素運動でしかないので、糖を節約するロングライドでは無駄踏みの領域です。
逆に、軽いギアで回したとしても、加速感は出ますが、早く回すことで乳酸が産生される領域まで回せば同じこと。ゆるっと加速するのであれば、重かろうが軽かろうがあまり変わらない速度でしか加速できないようです。(安全を考えると、信号ダッシュをする意味はあるのだろうか?)
※ギアでトルクや回転数が加減速されますが、結局タイヤに伝わるパワーはほぼクランクドライブパワーなので。
増して、下手くそペダリングは、ケイデンスが上がるごとにロスが増えるので、ワッテージの数値には表れない(逆にペダリング効率として表れてしまう)ものや、シフトチェンジの際に、一瞬トルクを抜くロスが出るので、むしろマイナスか?
また、コウタの筋タイプも影響していると思います。
短距離タイプの陸上競技中距離選手だったので、陸上競技長距離選手よりもはるかにパワーとスピードがありますが、有気的持久力は低いのです。
一方、自転車のロードレースで成功を収めている人たちは、バリバリの長距離選手タイプなわけです。
筋力よりも呼吸循環能力が高いわけで、しかも筋肉も遅筋繊維の塊(チキンだと言っているわけではない)なので、乳酸は出にくい、抵抗が少なければ程々速く動かせますし、脚は重くないし、維持する呼吸循環も強い。
筋力が少ないので重いギアは踏めないので、あるいはFTPから考えると容易に超えてしまう、レース中のアタックに反応するには鋭い加速が必要等を考慮すると、回せるし、回す方がいいという事だと思います。
そうでない人、つまりコウタの様な短距離型の人に加えて、メタボな人、回せない人、ペダリングが下手くそな人は、ロードの軽ギア・高回転を無理して追わないで、まず効率化を図る為にも重ギア・低ケイデンスのトルク戦法でいいと思います。
筋力がないあるいは、筋肉が付きにくい人は、相対的に軽いギアを回すアプローチしかないということです。
どちらの漕ぎ方にしろ、30kphは30kphです。軽いギアで30kphの方が速度が速いとかありません。
自分が対応する方法(楽な方法)で乗って、数か月~1年乗れば十分成長すると思います。
楽だったり楽しかったりでトレーニングも量や回数が増えるからです。
しかし、頭打ちはいつか必ず来ます。
その時にはそれぞれ逆のアプローチをしなければなりません。
重ギア・低回転の人は、軽ギア・高回転に。
軽ギア・高回転の人は、重ギア・低回転に。
でも、その時には、逆の設定を以前より楽に維持や達成ができると思います。なぜなら呼吸循環系、筋神経系、技術、精神面等のベースができているはずだからです。
そこで初めて取り入れても、適応が早く、ブレイクスルーもできると思います。
そう考えると、結局は、どっちもできなきゃならないという事でしょう。
なぜなら自転車は、より重ギア・高回転・長時間ができれば速くなるのですから。
一般理論が一般に向かない理由は、
「語っている人のタイプが一般的かはわからないから」
マラソン選手が書いたスプリントの書籍が参考になるか?
あるいは100m選手が書いたマラソンの本は?
同じように、ロードバイクが流行っていますが、ロードレースで成績を残してきた人は長距離に適応している人です。
ロードレーサーがトラックの事を書くと、わからない世界でもありますし、競輪選手がロードの話するのもまた違ってきます。
それが、ロードとトラックは違う。競輪とロードは違うという話になるのですが、共通技術や参考になる技術はいっぱいあると思います。
前提条件があって、その対象集団内の一般化が、一般理論です。
雑誌やネットでは、前提条件が書いた人の頭にしかない場合があるので、その下で記事が書かれています。
前提条件を共有して話をしないと、ロードのスプリンターはトラックでも活躍できるとかできないとか、競輪選手でもロードで活躍している人がいるとか、例外的な話を反証として出してきて決着がつかないのです。
結論、「速けりゃどっちだっていいんだよ!」
でも、みんなどっちが速くなるかわからないから迷うんだよね笑
どっちも試せよww 何かしらわかるからwww