ポジションセッティングを変更

ちょっと寒いかな?位が持久系種目にとってレースもトレーニングもしやすいコンディションで、そんな季節が加速してますね。

秋晴れだったり、紅葉であったり、田畑も実りの季節だったりと、きれいな景色に癒されるためにマラニックやポタリングもいいかなーなんて思います。

 

さて、前回の記事でポジションを変更したと言いましたので、ポジションセッティングについて考えていきたいと思います。

 

根本的な話をすると、セッティングというのは「設置する・設定する」という意味です(小学校の時には 設 置 ん ぐ だと思っていたwww)

逆に言うと、この「設置・設定」には必ず意味があるということになります。

家具でも家電でも、設置する場合には利便性を考慮したり、設定も自分の使いやすさや目的に応じで変えると思います。

大体の場合は、「楽になる・使いやすくする」ということでセッティングすることが多いと思います。

 

ところが、これもまた落とし穴があるわけです。それは、「何かに特化させると、何かに欠ける」ということです。

 

アーミーナイフって知ってますか?

俗に十徳ナイフと呼ばれる、いろんな機能がついたナイフの事です。

こんなん↓

 

アーミーナイフは、携帯性を重視しているのでコンパクトでかつ1つですべて賄えるようになっています。

しかし、大きいものを切ったりするのには向きません。(いざとなれば、時間が掛かったり壊れたりするだろが、これで木を切ったりもできるかも・・)

戦地(アウトドア)でちょっとした時に便利だというのが存在価値です。

これで大工さんが家を建てたりはしないでしょ?

 

日本人はこういう全てを一つに組み込むのがとてもうまいらしいです。また、そういう多機能が優れていると評価する傾向にあります。

かと言って、これは詰め込みすぎてもはやなんだかわからない感じですが・・・

(87のパーツと141の機能がある実際の商品らしいです。24cm、1.3kgある携帯141徳ナイフは10万くらいで買えるらしいwww・・・1機能700円か。)

 

 

話が逸れましたが、何かに特化させると何かに欠けるというのが普通です。

全てを賄うことのできるセッティングは、どれにも長けないという裏返しの場合があります。

 

例えば、ステムを上げて、サドルを前に出し、前傾位にしたヒルクライムに特化したポジションにすると、平地ではものすごく乗りにくくなります。

空力を考えて前傾しやすいTTポジションは、集団で体を起こして楽するにはきついです。

 

コースの大半がヒルクライムのレースだったり、ほぼ平らなコースであれば、思い切ったセッティングができます。

しかし、当然のことながら走りに行くコースがそんなコースばかりでもないのが普通です。

今回変更した「マルチセッティング(≒妥協セッティング)」を経緯やインプレッションも含めて紹介します。

 

はじまり:なんか窮屈なフォームな感じがする。

・木更津トライアスロン前に、肩回りの柔軟性が向上したことからTTポジションが取りやすくなり、ステムを15㎜下げた

・レース中、その後のトレーニング中に、股関節回りが窮屈な感じがする。

・クランクは172.5mmを使用している(見栄ではなく、初期設定)

・ペダリングモニターでも、上死点が超えにくく踏み遅れているのと下死点が抜き遅れている。

・踏み始めの位相を早める意識をしたら、ベクトルが改善したが股関節は窮屈。

 

ということから、ステムを下げたがサドルは変更しなかったことによって、相対的に股関節が屈曲位になり、窮屈なことになっていると推測。

前傾位を保ったまま股関節を少し浅くするために、サドルを高くすることを検討。元々、自転車屋さんで形態測定をした値から710mmにセッティングしてもらっていた。

 

基本コンセプト:「平地仕様(使用)」

 

セッティングいじり開始:まずはサドルを5mmアップ(BB中心より715mm:以下~mmBB)

・わずか5mm上げただけなのに、TTポジションでの漕ぎやすさが格段にアップ。特に上死点の通過時の窮屈さが減る。踏み出しの位相が早くなったせいか引き足も利きやすくなった。

・踏みながら回すというのがしやすくなった。

・下ハンも上ハンも快適。車体の運動特性が危うい感じではないクイックになった。

 

なんか、これでも十分かなーなんて思ったが、暇だし詰めるかと思い、他のも試す。

 

第二セッティング:サドルを更に5mmアップ(初期値から10mmアップの720mmBB)

・流石に高さを感じるが、最初の頃にこのセッティングで乗っていた為、特段高すぎるというわけではない。

・TTポジションと上ハンでの股関節回りは非常に快適。ダウンストロークで体重が掛かるので、逆脚の引きも速く強く上がる。故に踏めるのに更にケイデンスが上がる。

・しかし、下ハンでは少し腕が伸びてしまう。低い感じがして、今までの状態の固定感からすると少し足りない。腕から肩甲骨までしっかり固定しないと上体が暴れる気がする。

・車体が超クイックだが、危うさではなく人馬一体感があるまま運動性能が上がった感じ。

・足関節が底屈気味になる+体重が乗りやすくなるので、ふくらはぎの負担が増える。

と、少しネガ感が出はじめたが、パワーとケイデンスと運動性能(とペダリング効率?)だけで見れば、こっちの方が好み。

クランクも長いせいか、下死点よりも上死点のクリアをどうにかするのが大事のようです。(スタックハイトの事もあるし。。)

サドル高は余程おかしければ、5~7.5mmの上げ幅(715~717.5mmBB)に設定すればいいかなと思い、ふくらはぎへの負担を減らすためにクリート位置を変更。

深くして負担を減らしたいが、もしかすると脚が伸び切ってしまうため、サドルを下げる必要があるか・・・??

(↑サドル上げ下げすると傷が目立つんだよな・・・10mm分の傷)

 

第3セッティング:クリート位置変更(5mm下げ)

初期値(基準線から5mm下げ位置)から、かかと側に5mm移動(基準線より10mm)

・上死点の越えが少し滑らかになるのに伴い、下死点で接戦方向のドライブが出やすくなった。

・4~5時半のあたりがふくらはぎに来る感じがする。

・悪くないけど、部分的によくもない。どのハンドル位置でもまあそんな感じ。

 

 

第4セッティング:クリート位置変更(更に3mm下げ:かかと側に最大移動)

・初期値から実に8mmかかと側に移動。クリート固定金具の端限界まで移動。

・クランク位相全域で股関節がよく動く感じと、足関節の頑張りが少なく、ちゃんと機能している感じがする。→踏みながら回せる感じ。

・体重がペダルに掛かりやすくなったので、車体を抑えたり、車体の上で重心移動がしやすくなった。

・危惧していた脚の伸び切りもなく、ふくらはぎの負担も減った。

↑位置はこんな感じ。(クリート汚ぇ・・・)

上の画像で黒い線ができているのが初期位置(端から5mm)。横の線ではこんな位置。

 

踏む感じとしては、土踏まずの一番前あたり。

 

 

細かく追い求めるとセッティング沼にハマるため引き際が大事。(面倒になっただけ。)

 

次の日のトレーニングで、ある程度の強度と時間でやってインプレッション。

やはり、下ハンでの上半身の固定感が少ない。。が、2%くらいの緩い登りではかなりよいパワーとよいペダリングベクトルが意図せず出るので、もしかすると、ステムが低いか?

上ハンとTTポジションは快適なので、下ハンは上半身の柔軟性向上と筋力強化が必要でしょう。

サドル前後位置も、少し前にする必要があるな・・・という感じがしました。

・・・が、六角レンチのサイズが足りず、回せません・・・買ってこないとな。

 

今回のセッティングは根本的に「峠を登らない(向きではないので登りたくない)平地セッティング」がコンセプトなので、思い切りのよいTTポジションに近いフォームに仕上がりました。

 

セッティングは、基準から上下限値を設定し、その範囲で極端に振ってみてどうなるかをして狭めていくのがよいと思います。

 

でもさ、機械は変わらないけど体は変わるから昨日良かったセッティングが今日いいとは限らないのだよね・・・

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