暦の上ではGWですが、コロナ渦中で自粛ムードですがいかがお過ごしでしょうか?
観光地は閑散としている一方で、ホームセンターは大盛況だそうですね。
ずっと自粛していれば毎日GWも同然なのに、GWとラベリングされると何か遊びに行きたくなるのはもはや文化なのでしょうか?
さて、免許センター(試験場)もGWどころか、しばらくやらなそうですので思い立ったが吉日と行かないのがもどかしいかもしれません。
逆に考えて、下準備がしっかりとできるので、この機会に準備をしてみてもよいかもしれませんね!
その4となる今回は、「本試験の路上試験について」です。
路上審査の前に場内審査があり、80点以上残っていれば路上審査へ出ることができます。
もし、場内審査で点数が残っていなければ路上審査は受けられず、また次回受けなければなりません。
また、場内審査を通過して路上審査を受けられたが、残念ながら落ちてしまった場合、次回受けるときにはまた場内審査からスタートです。
場内審査は課題がありますが、成功パターンは決まっているので頑張りましょう!
路上審査では、決められたコースを道路状況に合わせて法規走行し、途中に「目標物への停止」の課題を3回こなします。
減点超過で不合格は言うまでもなく、試験官補助(試験官が危険と判断しブレーキを踏む)などがあれば一発で試験中止になるので、周りに気を配り法規走行を確実に行うことが要求されます。
この「周りに気を配り」というのが、路上審査で一番難しいかもしれません。
注意すべき点は下記の通り。
- 「きっちり小回りする」と「小回りしてはいけない」交差点があること。
- 歩行者がいたら安全に配慮すること
- 左車線から右折の時には確実性を重視する。
1:「きっちり小回りする」と「小回りしてはいけない」交差点があること。
まあ、教習所で路上練習をさせてもらう方は教官から言われると思いますが、「小回りする交差点としてはいけない交差点」があります。
なんだそれ? と思いますが、実際は交差点の性質ではなく、道路の外側に引いてある線によって小回りするのかしないのかが変わります。
まず、道路の外側に引いてある線の意味は大きく2種類あります。それは、 「路側帯」と「車道外側線」 です。
路側帯は、歩道が無い道で車道の外側に引かれている線です。これは歩行者が歩く区分と車が走る区分を分けるための線です。ですから、基本的に「線の外側は歩道と同じ扱い」となるので入ってはいけません。
一方の車道外側線は、主に縁石やガードレールなどで区切られた歩道がある道で車道の外側に引かれている線です。 車道と歩道は物理的に区分けされているので、この線はいわば寄りすぎないための目印です。つまり、「線を超えても車道である」ということですので、入っても良いとなります。
しかし、車道外側線には罠があり・・・停車時には「0.75m以上の幅がある場合には入ってよし。ない場合は線に沿う」というルールがありますが、まっすぐ走っている場合には車道ですので入っても構わないとなります。 線を踏んでも減点にはなりません。
加えて左折の場合には車道ですので、二輪車の入る余地を無くし安全にするためにおよそ50センチまで寄せるので入らなければなりません。試験中にしっかりその幅を測ってやるのか?と言われると、ほぼ勘だと思います。 コースは決まっているのでもしかしたら測ってあって、試験官はどう判定するかは決まっているのかもしれませんが・・・
というわけで、まとめると、
「歩道が無い所」と「歩道があっても外側の余白がかなり狭いところ」は線に沿って走る、曲がる。 =小回りしてはいけない交差点
「歩道があって余白が広いところ」はできるだけ寄せて曲がる =小回りする交差点
となります。
この「路側帯」と「車道外側線」問題は、学科試験でよく出題されるものです。特に二種免許だと乗客の乗降の為に停車することが念頭にあるため、かなり狙われます。
しかも、実際に路上審査では「目標物に合わせてた停車」の課題が3回あります。
目標物がドアの間に停車できているか?だけでなく、どの程度寄せるのか? 寄せていいのか? といった部分も道路標示(線)から判断しておかなければなりません。
停車指示は突然に・・・(あの日、あの時、あの場所で君に言われなかったら~♪)な感じで言われますからね!
コースを事前に下見をして、標識、標示なども含めて覚えることは必須です!
2: 歩行者がいたら安全に配慮すること
上記したように、法規走行では学科試験に出てくることを正しく理解して(いないと学科が合格しませんが・・・)、それを実践しなければなりません。
歩行者がいたときの対処も重要です。 特に横断者。
信号のある交差点での横断者はほぼ必ず確認すると思います。
信号のない交差点での横断者が居るかどうかはよく見ましょう。これには横断歩道付近の歩行者も含まれます。 止まれるように準備しておきましょう。
お年寄りや子供にも気を付けましょう。 横断歩道のないところでも飛び出しの予測と停止ができなければ終わりです。
自転車も同様に気を付けていれば、飛び出して来た!と言い訳することなんてこともほぼありません。
ポイントは、「飛ばさずに行って、車体が通過する間、安全が確保できるか?」です。無理していって通過する間に相手に減速、停止をさせる行為は妨害として減点です。
広い視野で早めに発見しましょう!
自転車を追い越すときも、十分な間隔を空けて追い越す必要があります。そして、先に信号や右左折があるなどの場合、また追い越される可能性が高いので、タイミングなどをよく見ておきましょう。
超えてもいい線(車道外側線)の場合は、あえて自転車の通るスペースに寄せて閉めてもいいかもしれません。
3:左車線から右折の時には確実性を重視する。
コース設定として「2車線の道路から右折する」パターンは多いです。
基本的に左車線を走らなければならないのですが、右折には車線変更を2回して右折レーンからしなければならないことが多いです。
2車線の道路は交通量が多い道路であるので、レーンチェンジには後ろから多くの車がやってきます。 早めに右に行きたいのに、早すぎると通行帯区分で減点される場合があり、判断が難しいところです。
左折した次の交差点で右折といった場合も同様にとても困ります。 どうしたらいいのか・・・?
対処法はふたつ。ひとつは早めの合図、もうひとつは減速、場合によっては停止することです。
空いていれば車の隙間を狙うこともできるでしょう。しかし、大通りは隙間を縫って飛ばす車や車間を詰めて走る車が多いので、大型車はなかなか入ることはできません。
なのでとにかく早く合図を上げてアピールしましょう。 デカいのが右ウインカーを上げて減速、徐行、場合によっては停止すると大抵の場合、後続車は入れてくれます。
割り込みだけは絶対ダメです。 車体が全部入る隙間確保でき、確実に譲ってくれたのを確認して入りましょう。
路上審査が一般には向かない理由は、
「交通状況に合わせた走りをしなければならないから。」
よく、「路上審査は運!」や「歩行者とか路駐の車などの妨害要因は運!」、「自転車の飛び出しや原付のすり抜けは運が悪い」などと言われますが、それは違うと思います。
勿論、たまたま通る歩行者や自転車、自動車はあります。
早めに予測して対応していれば問題が無いことがほとんどです。動物の飛び出しなんてこともあるかもしれませんが、シミュレーターで出てくるような急な飛び出しなどをして路上試験の車の妨害をする仕事を請け負っている人はいないでしょう。
自転車や歩行者などは実際に急に現れるわけではなく、確認不足によって予兆を見逃したり予測不足だったりするくらい余裕が無いのが主な原因です。
この「交通状況に合わせた走り」は、普通車に乗っていてもできます。
日々、試験のポイントになるような部分を意識して運転する。 これが一番の訓練だと思います。
それに慣れるごとに、相対的に試験の難易度が下がると考えて頑張ってください!