関東は梅雨入りしたとかしないとか??
コウタが済んでいる東北はまだですが、暑い日が続いています。
1年が短い春、夏、梅雨、長い夏、短い秋、長い冬という周期になっているような気がします。
皆さんは夏はどうですか?
好き? 嫌い? 嫌いじゃないけど好きでもない?
コウタは例年エネルギー切れを起こすので、今年は抜本的な見直しをしようかなと思います。
夏のエネルギー問題は深刻です(環境問題ではない)
夏にエネルギー切れで問題になるのは、「体調が悪くなるから!」
この一言に尽きます。
飯が食えない、やる気が起きない、なんか倦怠感が続く・・・ 何とか奮い立ってトレーニングをすると、反動で何もできなくなる。
回復するにも、飯が食えない、改善しない・・・
あるいは、熱中症で倒れる・・・なんて事故にもつながります。
小さい部分(?)では、脚がつる、頭痛がする、めまいがする等のトレーニング中や生活の中での症状が出ます。
特に、トライアスロン最盛期のこれからの季節は、トレーニング量がパフォーマンスや完走率にかなり影響を及ぼします。
また、レース中の死亡事故にもつながりかねないので、トレーニングをしないで出場するということは自殺行為です。
コンディション(体調)の悪いままレースというのも言わずもがな。
じゃあ、対策ってどうすればいいのか?
今年、コウタが試みている対策は、簡単。
「欠食をしない。」
簡単なことに聞こえますが、これが一人暮らしだと案外難しいのです。
加えて、次の様な条件があります。
・食事間を5時間以上空けない。
・炭水化物だけでなく、脂質、タンパク質を摂る。
・一日で消費量と同程度のエネルギー量を食べる。
これをクリアするのが結構難しい。
仕事をしていれば、朝→昼はクリアできても、昼→夜は定時で帰宅直後に食事が必要です。
補食で採るにしても、ソイジョイなんか3本くらい食べないといけないですから、ランニングコストも高いです。普通に食事するつもりで取らないと間に合いません。
しかも、3食にに加えて補食もしっかりと摂ることは、低糖質、食事制限、ダイエットなんていう時代と逆行したアプローチになるので、これまた勇気が要ります。
普通に考えて、食事を摂るだけで大変です。
しかし、市民ランナー、アスリートに関わらず、競技パフォーマンスが上がらない理由はそこにあります。
車にガソリンが十分な量入っていないと走れないのと同じように、あるいはガス欠を気にしてノロノロ運転などの変な運転になったり、安心して遠出ができないのと同じように、パフォーマンスを向上するのに十分な負荷(強度と量)でトレーニングを積むことができません。
そうこうしている内に、筋力や持久力が低下し、何をやってもパフォーマンスを向上できなくなってしまうのです。
食事をおろそかにして、プロテインなどのサプリメントで理想のボディをメイク!なんて考えている内は、十分なトレーニングを積めないのでメイクできないのでご安心を。
また、夏に問題となる熱中症も、電解質を摂っていたって簡単になります。
水だけでは吸収されない理由は他のサイトで詳細になされているので割愛。
端的に言えば、塩は細胞から血中に水分を引き出し、見かけ上、筋や細胞に供給されるは水分が多く見えますが、浸透圧の関係から、細胞の中へ水が戻る量は多くありません。
じゃあ、どうすればいいのか?
電解質と共に、糖分が入っているとより腸管からの吸収スピードが高まります。
これらのスポーツドリンクなどがそうですね。
ちなみに、ゲータレードが世界でも初期の草分け的スポーツドリンクらしいです。
(高血圧の人で塩分制限や、腎機能でカリウム制限を受けている人、肝機能に問題がある人は安易にスポーツドリンクや経口補水液での摂取は注意です)
しかし、最中や前後に飲んでいれば安心!というわけではありません。
特に、持久系で陥る罠ですが、持久系の練習や、特にレース中は、「糖分の吸収、供給スピードよりも消費スピードの方が速い」ことにあります。
なんのこっちゃ?といいますと、
- 持久系の練習やレースペースはLT以上
- どんなに吸収が早くても15分は掛かる
ということが起因しています。
よく聞くLTというのは、速筋繊維が導入され始めるところであり、すなわちそれは糖分の供給の割合が増え始めるということです。
ビルドアップをどんどんしていくとやがてOBLAと呼ばれる解糖系の供給割合が加速度的に増える領域になります。
持久系の人々が好きなハアハアする練習はこの領域に近いところかそれ以上です。
大体30分~マラソンのペースや心拍が相当します。
例えば、そのペースが4’00/kmとしましょう。
低血糖の症状が現れたので、150kcalのジェルを摂りました。
消化・吸収・供給に15~20分かかります。
その間に、ペースを落とさないとしたら、4~5km走れてしまいます。
消費カロリーはおよそ 体重×距離なので、体重が60kgとしたら、240~300kcal消費することとなり、全く足りず、低血糖症状は改善できない事になります。
ジェルを2~3袋摂って漸く回復の兆しが出てきます。
ここでジェルと言っているのは、スポーツドリンクではなく、
このようなエナジージェルを指しています。
なんでスポーツドリンクじゃないのか? それは、単にエネルギー量が少ないから。
ポカリスエットは27kcal/100ml (500mlボトル飲み干して135kcal)
エネルゲンに至っては、エネルギー源が語源だと思えて、さぞかしカロリーあるのかと思いきや、ポカリスエットより少ない 24kcal/100ml!!(500mlボトル飲み干して120kcal)
ジェル1本分程度のエネルギー補給に500mlも飲まなければならない。
果たしてあなたは、レース中に500mlも飲めるだろうか?
そこまでして飲んでも、また数キロ先で結局エネルギー切れを起こすんだぞ・・・
なので、低血糖になったら、すぐさまジェル等で補給することが大事です。
しかし、これは理想論であって、実際にレースで低血糖症状だと気付く(実感する)頃には、大体末期であることが多いです。
有気でエネルギ―をすべて賄わなければいけないので、ペースを落としても、心拍は全開で動くので、息苦しさやつらさ全く改善されません。
慌ててジェルを摂るも、供給されて回復する頃には、レースから後れを取りますし、走り始めてもすぐ5kmもしない内にまたエネルギーが切れるか、脱水で足がつったり、意識が冴えて痛みに気付くようになってしまい、続けることができません。
座り込んで心拍が下がってしまったら、エネルギー供給スピードも落ちるので、回復までの時間が伸びます。
なので、予防としては症状がなくとも、距離や時間で定期的にエネルギー補給をすることや、根本的に体内にエネルギーがたくさんある必要があります。
また、張り切ってオーバーペースにならないように、できるだけLTに近い心拍やペースを守ることが大切です。
ここで、糖分が重要な役割を担っていることがわかると思いますが、糖分には更に大事な役割があります。それは、
「水分を引き寄せる働きがある」ということです。
グリコーゲン1gで水分3gを引き寄せるとかなんとか?
グリコーゲンローディングをすると、体重が増えるという理由は、筋中にグリコーゲンが溜まっただけでなく、水分も引き寄せるためなのです。
逆に考えてみましょう。
水分がたくさん保有できるということは、グリコーゲンがいっぱいある。つまり、動ける時間が増えたり、無気的領域(高強度)でも汗が出せて冷却ができるため、繰り返せる回数が多くなる。
水分がたくさん保有しているが、ホメオスタシスで体液濃度は一定に保たれる。つまり、電解質もたくさん保有していなければバランスが成り立たない。
ということは、グリコーゲンがたくさんあれば、枯渇するまでの時間が伸びたり、高強度で動ける時間が伸びたり、電解質がいっぱい保有できるので、足がつりにくかったりすると言えます。
糖質制限をしている人ほど、炎天下での作業が危険だということですね。
糖質制限をして、ケトン体が出ている場合には、それを排出するために尿量が増えて、脱水が促されるので注意。
となると、↓のようなゼロ系のスポーツドリンクもダメだということになります。
だって、カロリー無いってことはエネルギー無いってことだもん。
そら、VAAM飲めば体脂肪も燃えるわ(低血糖だったら低強度で脂肪を燃やすしか運動は続けられない)
ちなみに、このゼロは運動前中後に絶対摂ってはダメ!
糖質制限が夏に向かない理由は、
「スパイラルに陥りやすく、最悪は死ぬから。」
CMで「塩・糖・脂!」と、いかにもそれらが健康やダイエットに悪いかの様に放送されていますが、悪いのはそれらの摂取ではなく、消費をしない人やしていない状況=運動していないことです。
逆に、塩分、糖分、脂質には、それぞれ重要な役割と使命があるので、それらを理解すればとても武器になります。
というか、パフォーマンス向上を目的としている人は、糖質制限等、何かを極端に制限をしてはいけません。
粗悪あるいは高性能でもとても少ない量、偏った添加物・含有量の燃料や潤滑油で、どうして安全にトレーニングができ、ハイパフォーマンスが達成できるでしょうか?
食事は目的ではなく手段のひとつです。
え? 痩せたい?
そんな人は、是非、程々食べて、高強度でたくさん動きましょう。
消費スピードと吸収スピードの差やその時間差で、同じペースで食べても減っていきますよ。
この夏のトレーニングをご安全に!!