というわけではないのですが、急にヤル気(やらなきゃいけない気)になったことだし、昨日のインターバルのダメージが思ったよりも強かったため、回復泳をしに行きました。
大学の授業で習ったところによると、スイムは
・水圧によってる血液還流を促す=心臓への負担が少ない
・水温によって冷却される=炎症の抑制
・水の抵抗による負荷=任意の動きに、自由に負荷を変えられる
・浮力=下肢・関節に負担を減らせる、脱力して浮けばリラックス効果
・泳ぐ=全身性の持久性運動
とまあ、細かく言えばこじつけられた関連した効果はたくさんあるので、スイム業界の人がよく主張するCMのフレーズはここまでにします。
個人的な感想としては、時間や距離が泳げるようになれば、水とリズムによって呼吸が制限されることによって、容易に循環系に負荷が掛けられます。
逆に、容易に負荷が掛かってしまうので、フォームができておらず、ゆっくり泳げない人は過負荷に陥りやすいということです。
ゆっくり泳げれば、血液循環が相当増大することが感じられますので、代謝が上がる気はします。(実際していると思います)
それなりの時間と距離を泳ぐ必要があるので、実際に回復できるかは、わかりませんが・・・
スイムが一般に向かない理由は、「良くも悪くも重力が掛からないから」
トライアスロンを始めようと思う人って、大抵、スイムかバイク(あるいは両方)を元々やってきた人が多いそうです。
この2種目に共通するのは、「脚部に体重以上の負荷が掛からない」ということです。
言い換えれば、「ランが苦手な人が多い」ということです。
コウタのようにランの延長でトライアスロンを始めた人は、(特に男性で)肩・背中・腰・股関節回りが固いことが多いため、柔軟性の不足からパワーや持久力があるにも関わらず、動作効率が低くなるためスイムとバイクが少し苦手な傾向にあります。
逆に言えば、関節が動かされることが少ないので、ランではエキセントリック収縮(伸張性筋収縮)をうまく使えるため、速く走れます。(ドンと短い接地で力を加えられる=ぶつける感じ)
一方で、スイム、自転車の主な動きは、コンセントリック収縮、行ってもアイソメトリック収縮(短縮性筋収縮と等尺性筋収縮=ぐいーっと押したり引っ張ったりの感じ)となるので、エネルギーは使うのですが、ダメージは少ないです。
この様に筋の動作様態が違うので、筋の発達の仕方が違います。
なので、VO2MAXが高いからと言って、すべての持久系種目で強いわけではありません。
スイムで痩せない、水中ウォーキングで痩せたい、足に負担が掛からないからいいと言っている人は、
・絶対的に量・強度が足りていない
・荷重がかかっていないために、筋出力が低下する(筋が萎える)
という、ネガティブな性質を念頭においてトレーニングとして採用することを検討してください。
また、トライアスロンでランが苦手だと思っている人は、
・VO2MAXが高ければ必ず速く走れるわけではない
・ランは(エキセントリック収縮の)脚力がいる
という性質を理解し、好きな(楽な)スイムやバイクに逃げないことです。
逆に、ランが得意な人は、走り逃げしないことです笑
元来、トレーニングは新たな負荷に対する適応を引き起こすことが目的です。
また、トレーニング理論では、過負荷の原則というのがあって、「能力向上の為には日常生活以上の負荷をかける必要がある」というものがあります。
言わずもがな、「競技特異的な負荷に耐えられる程度無いと、競技成績は向上しません。」
3種目トータルで争われるので、競技成績を向上しようと思ったら、それぞれの種目が速くならないと、絶対にタイムは向上しません。
得意を伸ばすにも限度がありますし、アドバンテージを超えてディスアドバンテージが大きかったら、タイムは伸びないでしょう。